ご挨拶

 弊事務所のホームページをご覧になっていただきありがとうございます。

 会計関連業務について20年以上がたちます。会社が生まれ、成長し、上場に至る局面から、不幸にして会社をたたまければいけない局面まで様々な現場に立ち会ってきました。その中で会計事務所の役割は『良質な未来情報をお客様にお届けすること』に尽きると実感しています。会計の力といってもいいでしょう。これは会社の規模を問わず個人事業主にもあてはまることです。

画像の説明

 税金面においては、毎年の決算と確定申告を行う事は業務として必要ですが、そこから翌年の見通しを立てて十分な準備を行っておくことがより大切です。この一見当たり前のことができていない現状がこの業界には残念ながらあります。

 私たちは、身近なパートナーとして、良質な未来情報をお届けできるようお客様をサポートしてまいります。会計や税金のことでお困りのことがあれば、是非一度、私たちにご相談ください。

                公認会計士・税理士 田 川 裕 一




  • 『事業を始めるにあたって』
     それなりの覚悟はできていますか。サラリーマンとして勤めていれば毎月決まった収入があります。独立すれば収入は不安定になり、逆に毎月決まった支払がでてきます。手元資金は十分に準備できていますか。
     こんなはずではなかった!とならないよう独立前に相談されることが何より大切です。

  • 『独立・起業を決めたら』
     独立・起業を決めたら、個人事業でするのか法人でするのか。法人とする場合にも、株式会社がよいのか、合同会社がよいのか。役員構成や役員報酬はどうするのか、など決めなければいけないことが多くあります。

  • 『会社を作る』
     会社をつくるとは、法務局で設立登記をすることです。設立登記を済ませることで、銀行口座の作成や得意先との契約が行えるようになります。
     弊事務所では、株式会社と合同会社(LLC)の設立を1.5万円(税別)で行っています。お客様は印鑑証明の交付手数料や登記印紙などの実費のご負担と、「公証役場」と「法務局」へ行くだけの手間です。費用についても、自分で全ての手続をするよりも安くなります。
     その他に類似商号の調査も行いますので、商号に関するトラブルも未然に防止できます。


    【株式会社の設立手続き費用の比較】
    項目ご自身で手続弊事務所で手続
    定款認証手数料50,000円50,000円
    定款貼付収入印紙40,000円0円
    定款謄本取得費用2,000円2,000円
    登録免許税150,000円150,000円
    設立手続報酬0円16,200円
    合計242,000円218,200円


    【合同会社(LLC)の設立手続き費用の比較】
    項目ご自身で手続弊事務所で手続
    定款認証手数料0円0円
    定款添付収入印紙40,000円0円
    定款謄本取得費用2,000円2,000円
    登録免許税60,000円60,000円
    設立手続報酬0円16,200円
    合計102,000円78,200円

  • 『関係省庁への届け出』
     会社設立後は税務署と都道府県、市町村に届出が必要となります。
    ・法人設立届出書
    ・青色申告書の承認申請書
    ・給与支払事務所等開設届出書
     以上が主な届出書で、必要に応じて消費税の届出や棚卸資産の評価方法や減価償却資産の償却方法の届出などを提出します。
     弊事務所では、これら設立関係の届出一式を2万円(税別)で行っています。

  • 『融資の申し込み』
     創業時は、日本政策公庫もしくは保証協会(窓口は銀行や信用金庫)に融資を申し込むことになります。創業融資であれば無担保無保証で借り入れることができますが、一定の自己資金も必要となります。融資申し込みについては、事業計画も必要となりますが、弊事務所では作成のサポートをしています。


  • 『法人成りとは』
     法人成りとは、個人で事業を始め、その後に法人を設立し、その法人で事業を行っていくことをいいます。
     法人成りでは、事業を行う主体が個人から法人に切り替わるため、実質的に事業の内容に変わりがなくとも、種々扱いが変わってきます。

  • 『勘違いしていませんか』
    [check]法人税と所得税で税率の差があるから、法人が有利なのではない。
    [check]社会保険料の負担を考えると法人化が一概に有利とはいえない。
    [check]家族誰でも役員に出来るわけではない。
    [check]なんでも経費にできるわけではない。
    [check]消費税の免税事業者のメリットは一時的である。
    [check]設立後2年間は無条件で消費税が免税になると思っていないか。
    こういったことの検討を抜きにして節税目的で法人なりをお考えであれば要注意です。

     税制は毎年変わります。売上規模や従業員数など事業の内容も変わります。節税だけが目的であればどこかで有利不利が反転する可能性があります。一旦法人化してからまた個人事業に戻ることは可能ですが、信用面でマイナスの影響が多いでしょう。
     法人成りはいずれどこかで行うものとして、タイミングの問題としてとらえています。法人化することで得られる得意先や金融機関からの信用度のほうが主眼でしょう。
    『法人成りは事業を大きくしていくための一つのステップと考える。節税だけを目的にすることはお勧めでは無い。』

  • 『法人成りのメリット』
    法人成りのメリットとしては、次のような点があります。
  1. 所得分散による節税効果
     家族役員や家族従業員が給料をとることで所得が分散されます。日本の所得税は超過累進税率で、所得が高くなるほど税率が高くなります。
     例えて言えば、高層ビルの低層階は緩やかな風でも高層階になるほど強い風が吹き付けるようなイメージです。所得の分散は床延べ面積は同じでもビルを3棟に分けて建てるのと同じで、1棟の高層ビルを建てるよりも受ける風は少なくて済みます。

  2. 事業所得から給与所得へ所得の種類が変わる
     事業所得の場合の所得税は、
     {(収入-経費)-青色申告特別控除-所得控除)}×個人所得税率 で計算されます。

     給与所得の場合の所得税は
     {(額面給与-給与所得控除)-所得控除}×個人所得税率 で計算されます。

     この給与所得控除は、サラリーマンの「みなし経費」です。個人事業主は儲けにつなげようと思って使ったお金はほとんどが必要経費になります。一方、サラリーマンがスキルアップのために本を買ったり、自発的に研修を受けたりしても、会社が認めてくれないと経費になりません。その不平等を解消するために給与所得控除が認められています。

     この給与所得控除は法人成りの大きなメリットですが、給与所得が1500万円を超えると給与所得控除は上限245万円となっています。さらに平成28年分の所得税から給与所得1200万円で上限230万円、平成29年分以降は給与所得1000万円で上限220万円と縮小されます。法人成りのメリットが薄れることになります。

  3. 欠損金の繰越期間が延びる
     損失を繰り越すという考えや繰り戻すという考えは個人事業も法人も同様にあります。

     青色申告書の提出が条件ですが
     個人の場合は、3年の繰越と1年の繰り戻しが認められます。
     法人の場合は、9年の繰越と1年の繰り戻しが認められます。

  4. 経費の範囲の違い
     個人と法人では経費にできる範囲が異なります。

    1. (生命保険)
       法人では、特定の役員や従業員だけではなく一定の条件を満たす人全員を保険に加入させる場合(普遍的加入といいます)、契約種類によって割合が異なりますが、経費計上が可能となります。
       個人では、自分自身にかける保険は事業のためではなく、個人の生活を守るためのものとして事業経費にはなりません。確定申告で最大12万円の生命保険控除を受けることはできます。

    2. (出張手当)
       法人の役員や従業員は、適切な額であれば出張日当をもらっても所得税はかかりません。当然支払った会社は経費になります。出張が多い仕事であればメリットも大きくなります。

    3. (退職金)
       個人事業主が廃業するときや死亡したときに退職金を支給することはできません。退職金は所得税の計算上大変有利になっています。
       個人事業主の場合は、小規模企業共済制度を利用すれば税務上退職金のメリットを取ることが出来ます。また個人事業を廃業して法人成りし、その法人の役員になった場合、法人規模が共済加入条件を満足すれば、手続を行う事で掛金納付月数の通算が可能になります。

    4. (役員社宅)
       これは法人でしか認められない制度です。法人名義で所有する場合も、法人名義で賃貸する場合も、一定の計算に基づいた役員負担はあります。

       個人の場合でも自宅の一部を事務所や店舗として利用する場合に面積比などで按分した金額を経費とすることは出来ますが、純粋な住居部分まで経費にすることはできません。

  • 『法人成りのデメリット』
     法人成りのデメリットとしては、次のような点があります。
  1. 社会保険料の負担
     年金と健康保険の両方をあわせて社会保険と呼びます。法人は社会保険の強制適用事業所となり、加入が義務づけられます。個人は常時雇用している従業員が5人以上になると、法人と同様に強制適用事業所となります。

     健康保険と年金の負担は、標準報酬の3割弱にもなります。会社の負担額はその半分ですが、従業員数によっては相当な負担となってきます。

     法人になっても社会保険に加入していない未加入事業者はかなりの数がありました。年金財政に不安があるなか、未加入事業者への対応は厳しくなってくると予想されます。

  2. 住民税均等割の負担
     法人住民税(道府県民税、市町村民税)は、均等割と法人税割という2種類の計算方法で税額が算定されます。前者は利益に対して課税されず資本金や従業員数に応じて課税されるため、赤字決算であっても最低7万円(都道府県によって違いがあります)の税額が発生します。

  3. 事務負担
     法人で青色申告を行う場合、複式簿記によって帳簿をつける必要があります。これは会計ソフトの利用で比較的簡単に対応が可能です。しかし法人の確定申告は個人の確定申告に比べると複雑になっているため申告ソフトで対応するのは難しく、税理士事務所と顧問契約を結ぶのが一般的です。

  • 『法人成りが有利となるかどうかの試算』
     弊事務所で行う法人成りが有利であるかどうかの試算は、個人事業での過去3年の確定申告書をもとに判定します。過去の実績を詳細に確認することで事業構造を分析し、どの程度有利になるかを判断します。過去の青色決算書や確定申告があまり正確でない場合は、正確な判断が出来ない場合があります。


     法人成りは「節税だけを目的とするべきではない」と冒頭に書きました。事業を大きくなるプロセスの一つであり、そのタイミングが重要です。1年早くても、1年遅くても、決算時期の選択を誤っても、百万円単位でムダな税金を負担することもあります。法人成りはタイミングの問題であり、また改めて事業構想を見つめ直す切っ掛けでもあります。

     試算をするには、「真の収益力」を重視します。これは65万円または10万円の青色申告特別控除、青色専従者給与や白色専従者控除を取る前の金額です。法人の決算書であれば税引前利益に同族役員の給与を足した額です。その世帯の可処分所得で判断しようとする考えです。

     事業構造によって試算の結果は大きく違ってきますので、一概に所得○○○万円以上は法人化が有利とは言えません。例えば青色事業専従者である配偶者と二人で事業を行ってる場合、実は法人成りのメリットが非常に出しづらくなります。これは既に所得の分散効果があり、配偶者については給与所得控除のメリットも取っているからです。もし、一人で事業を行っていて、法人成りした際に配偶者を非常勤役員とすれば、真の収益力が400万円からでもメリットがとれることもあります。いずれにしても事業は個別性が高いので実際に試算しないと分からないのが現実です。
  • 『税制改正の影響』
     平成28年度税制改正により、法人の実効税率が32.11%から29.97%と20%台になります。これにより、法人成りすることのメリットが若干ですが大きくなります。
     一方で、税制改正の今後の検討事項として、個人と法人成り企業に対する課税のバランスをとることが、掲げられています。つまり、個人事業主と法人と異なる事業体で事業を行うことで、税負担に差があってはよくない、という考えです。しかし、個人と法人とでは課税の体系が異なる以上、根本的な税負担の差異解消は難しく、個別的な手当で是正を図ることになると考えられます。


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